料理人の休日

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雪と日本海のコラボレーション

今年、福井は37年ぶりの大雪で大変な事になった。
僕は、先日のGault&Millouイベントで福井に行ったその帰りの日、6日にその豪雪に見舞われた。
朝起きたら外は真っ白でホテルの窓からは何も見えない状況で、ホテルから一歩も出られず、当然、東京に戻ることも出来なかった。
翌日なんとか福井を脱出したけど、除雪作業が難航し福井の人たちは本当に大変な思いをしたと思う。
僕の福井のお店も全店、その日からほとんど休業状態でスタッフ総出で雪かきに集中。

そんな大雪もピークは過ぎたようで晴れ間も見えるようになってきた。
越前町のガレットカフェHAZE(ヘイズ)から見える雪と日本海のコラボレーションが美しい、と写真が送られてきた。
こんな時に不謹慎かもしれないが、実際にお店の窓の外に広がる景色は本当に美しいのだという。
写真を見て、僕も感動した。
自然は怖いけど美しい。

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# by le-tomo | 2018-02-15 21:30 | マイナーリバーズ@FUKUI

Gault & Millou 2018

さて、明日はいよいよ、LULLがGault & Millou 2018掲載記念イベント。
今回はもちろん、LULLの堀田シェフが主役だけど、オーナー権限を職権乱用(笑)して、ディナーで僕は魔法のフォアグラを提供することになった。

大雪の予報が心配だけど、お陰さまでランチ、ディナー共に満席。
みなさま、お気をつけてお越しください。

僕は、明日、羽田から飛行機がちゃんと飛び立ち、小松空港にスムーズに着陸してくれることを願ってます。

Menu
✴︎ ブリー・ド・モーのタルトレット
✴︎ ホタテとジャガイモのガレット
✴︎ 炭焼きホワイトアスパラと雲丹 白味噌のオランデーズソース
✴︎ オマール海老と季節野菜のテリーヌ
✴︎ 魔法のフォアグラ
✴︎ 金目鯛のポーピエット ブラッドオレンジとマカダミアナッツオイル
✴︎ 仔鳩のロティ ソースエスパニョール
✴︎ 生チョコレートとハイビスカスのムース 林檎のアイスクリーム

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# by le-tomo | 2018-02-03 23:19 | マイナーリバーズ@FUKUI

この時が来たのか

師匠と呼べる存在がいるのは自分自信の成長に大きく作用すると思う。
僕は料理人としての師匠が何人かいる。


19歳で最初に料理人としての門を叩いたのは箱根にあるオーベルジュ・ド・オーミラドーだった。
もちろん、勝又シェフ(ムッシュ)は僕にとって最大の師匠であり、料理だけではなくレストラン経営者としても尊敬に尽きない存在であることは間違いない。
当時ムッシュが言ってたことが今尚身にしみるし、とても役に立ってる。


そして、当時のミラドーのスーシェフ(副料理長)だった稲葉氏も僕の師匠の一人。すでにミラドーで10年以上スーシェフを任され僕より20歳以上年上のベテラン料理人。かの有名なアランサンドラス氏の今は亡き名店 L'Archestrate(ラルケスラート)で修行した人だ。
当時見習いだった僕に料理を直接教えてくれたのは彼だった。
その時ミラドーでは、スーシェフが見習いを直接指導するなんてことは普通なかったのだけど、僕がまだ20歳で、(ひょんなことから)突然オードブル部門のシェフ・ド・パルティエ(部門シェフ)を任されたもんだから心配で見てられなかったのだろう。


それはそれは半端なく厳しかった。徹底的にしごかれた。毎日がなんとか生きてるって感じだった。(2回吐血して気を失ったけど)だから100回くらいはやめようと思った。
そして、限界がきて本当にやめようと思った時に限ってちょろっと褒めてくてりもした。だからやめられなかった。


僕がミラドーをやめた後も、彼は僕をずっと気にかけてくれてた。と言うのも、ミラドーの後、京都に行ったのだけど、それは稲葉さんにここへ行けと言われてのこと。そのレストランは、彼のフランス修行(ラルケスラート)時代の友人の店のこと。
「小川、お前は彼のところでしごかれてこい」と。
当然、断れるわけもなく、僕の意向は無視されたまま話は進んで僕は京都に行った。
やっぱりこのシェフもやはり想像を超えるほど厳しい人だった…。
(ちなみに、僕のスペシャリテである魔法のフォアグラはこの京都のシェフのフォアグラ料理が基礎になってます)


その後、僕はフランスに渡る。
稲葉さんはフランスにいる僕にも手紙をくれた。
いつも「バカヤロウへ」と書いてあったけど…。


そうそう、エルブランシュをオープンし姉妹店もできた時、スタッフをうまく使えなくてと、彼に相談したことがあったな。後輩の結婚式に招待された時、その披露宴会場でのこと。
「ちょっとこっちへこい」と言われ会場の裏の方に連れて行かれ、思いっきりビンタされた。
「人をうまく使おうなんて思ってるからだろが、バカタレ!使おうするんじゃなくて、見せるんだよ、お前が。」ってね。
結婚式でだよ…。(苦笑)
でも、この言葉はかなり効いたね。正直はっとしたよ。


まあ、とにかく彼に褒められた記憶などほとんどない。
でも、20歳の頃から45歳になる今までずっと彼は僕を気にかけてくれてる。


そんな師匠から突然包丁が届いた。
早速電話すると、「もう俺は包丁使わないからお前にやるよ」と。


そう言うことか…
稲葉さんが今の僕の年くらいの時に、ペーペーの僕は彼にしごかれてたんだな、と思うと今の自分が恥ずかしく思う。
この包丁、ギンギンに研いである。
そして重たい。
人の包丁なのになぜか手に馴染む。
これが歴史というものなのか。


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# by le-tomo | 2018-01-15 20:50 | その他いろいろ...

2018年 明けましておめでとうございます!

2018年、明けましておめでとうございます!

今年は福井にオープンしたデスティネーションレストランLULL(ラル)が、フランスではミシュランと同じくらい権威あるガイドブック「Gault&millau 2018 北陸版」に掲載されるというニュースで幕開けです。
福井のフランス料理部門でトップの点数をいただきました。

堀田シェフ、春田マネージャー、そしてスタッフのみんな、やったね!
おめでとう!

このようなガイドブックで評価されるのが目的ではありませんが、やっぱりこうして評価されるということは嬉しいですね。
地方でもここまでやれるんだ、ということをこれからも発信し続けます。

僕が厨房に立つ、麻布十番のAile Blanche(エルブランシュ)も負けてはいられませんね。
同じく姉妹店、asile Jaune Terrasse(アジルジョーヌ・テラス)の霜鳥シェフも今年は一味違います。
あと、昨年4月にオープンしたガレットカフェHAZE(ヘイズ)のスタッフがぐんぐんと成長しすぎるくらい成長し、今年はなにやらやってくれそうです。
フレンチデリHALF MOON BAY(ハーフムーンベイ)も、パートでありながら、もはや店長の風格を持つスタッフがサービスを強化していきます。

とにかく、今年は楽しみな年です。
みなさまも良いお年をお迎えくださいませ。

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# by le-tomo | 2018-01-09 01:27 | その他いろいろ...

愛と情熱のブルターニュ

「私は料理人として、我々の伝統であるブルターニュ料理の素朴なおいしさを愛する。だから私は、自分の愛するブルターニュとその郷土料理のすばらしさをひとりでも多くの人に伝えてゆきたい。我々の料理のすばらしい伝統を守り、一緒に高めてゆこうではないか!」


ジャック・ギヨーシェフが、ブルターニュの海岸線を、車を運転しながら僕にこう言った。
ブルターニュの海岸のほとんどは入り組んだ岩々が続く世界でも珍しいリアス式海岸で、僕たちはラ・ボールという小さな村に向かう途中のことだった。ブルターニュでもっとも美しいと言われる海岸がラ・ボールにはある。

僕は、フランスの5つの地方のレストランで修行したのだけど、そのうちの一つが彼のレストラン、「オーベルジュ・グランメゾン」のあるブルターニュ地方。


彼は妻を愛し、家族を愛し、ブルターニュを愛した、まさに「愛」の人だった。

愛するということが彼の人生そのものだった。
フランス政府からレジオンドヌールという勲章を与えられ、若手の料理人を積極的に育成するためにメートルキュジーヌ・ド・フランスの会長も務めるなど情熱的な料理人だった。

かの世界的にも有名な豪華客船エリザベス号の総料理長も務めたこともある。


彼はパリで路頭に迷っている僕をを拾ってくれた恩人でもある。
さらに、若造(当時26歳)の、しかも日本人の僕にスーシェフ(セカンドシェフ)も任せてくれた。
週末になると、マダムと過ごすための別荘にも連れて行ってくれた。
その別荘が、ラ・ボールにあった。
部屋の窓からはブルターニュの海と水平線が一望出来た。
彼は僕を本当に可愛がってくれた。


そして、僕は彼からブルターニュの素晴らしさを教わった。

彼は僕にレストランを継いで欲しいとまで言ってくれたが、僕はあの時、はい、とは言えなかった。
それは、ヴィザの問題もあったけど、本当は僕に勇気がなかったから。



あれから約20年…
今年4月、僕は故郷である福井の海岸沿いに、「ガレットカフェHAZE(ヘイズ)」をオープンした。
https://m.facebook.com/HAZEechizen/
そば粉のガレットとクレープ、そしてブルターニュの郷土料理が食べられるカフェレストランだ。
HAZEは、越前町という名の小さな町の丘の上にあり、ブルターニュと同じリアス式海岸が広がっている。
3面ガラス張りの客席からは、水平線が180度見渡せる。

僕は、彼のレストランを継ぐことは出来なかったけど、僕の故郷で、僕なりに、彼の愛するブルターニュへの想いのほんの一部だけでも受け継いで行きたい。


ギヨーシェフにHAZEを見せたかった。


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# by le-tomo | 2017-11-10 01:18 | マイナーリバーズ@FUKUI
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エルブランシュ(麻布十番)のオーナーシェフ


by tomohi
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