料理人の休日

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~第83章 カフェオレとクロックムッシュー~  <僕の料理人の道>

TGV(新幹線)に乗って、ブルターニュ最大の駅、
サンブリユーからパリにまずは向かいます。
そういえば、数ヶ月前、初めてブルターニュの地に足を踏み入れ、
期待とともに向かった2ツ星のレストランで門前払いをくらい、
途方とともに、同じサンブリユー駅からパリに向かったなぁ、と
あのときの絶望感を思い出しながらも、
今回は期待を胸にパリに向かっている自分がいる、この状況を、
なんとなく不思議だと思いながら、2時間ちょっとの旅を楽しんでいました。

パリに着くと、
なんとなく懐かしい風景が目に入り、
やはり、フランスの首都はパリなんだとしみじみ感じました。

田舎と違って、都のパリには様々な人種が入り混じり、
話す言葉はフランス語だけれども、
肌の色はみんなそれぞれ。
それでも、フランス的な感じを漂わせるパリは、やはりフランスの中心地。

フランスに来る前は、パリは観光客がブランドのバックを買いに来るためにあるようなものだ、
と勝手に決めつけ、意図的にパリを避けて、修行の旅を続けてきた。
ひょんなことからパリに滞在せざるおえなくなり、そのとき初めて僕は、
パリの魅力を知った。

パリの16区、パーシーに住んでいたあの頃が懐かしい。


パリで一泊して、明日はカンヌへ向かう。
憧れのレストラン、ル・ムーラン・ド・ムージャンへ。


パリでの一泊、出来るだけ安い宿を探し、
一泊100フラン(2,000円)のシャワー付き、共同トイレのぼろホテルを見つけ、
荷物を置いて、昔通った生演奏を聞かせてくれるビストロ“シェ・ドリス”に一人で向かいました。
僕のお気に入りのアコーディオニスト、ダニエル・コラン氏の演奏は無かったものの、
シャンソンを聴きながらの贅沢なディナーを、僕は楽しみました。
あと、数ヵ月後には僕は日本へ帰国する予定です。
そう思うとなんだか寂しくもなりました。

明日にはカンヌへ。
僕にはまだフランスでやるべきことがあります。
カンヌの、いや世界的に一流なレストランでの最後の修行が。
ジャック・ギヨーシェフが僕にくれた、最高のプレゼントが待っています。

翌朝、早朝。
僕はパリの街中を1時間ほど散歩して、目に留まったカフェで朝食をとりました。
カフェオレとクロック・ムッシュー。
そうして、僕は再びTGVに乗り、カンヌへ、
フランス最後の修行先、ル・ムーラン・ド・ムージャンへ向かいました。


つづく


*この記事は、僕の修行時代のことを書いています。
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by le-tomo | 2008-01-10 02:52 | 僕の料理人の道 81~90章
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エルブランシュ(麻布十番)のオーナーシェフ


by tomohi
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