料理人の休日

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~ 第66章 オマールブルトンとの格闘 ~  <僕の料理人の道>

ランチの準備といってもフランスではランチメニューが特別にあるわけでもなく、ディナーメニューとまったく同じです。
それにディナーのようにお客さんが押し寄せることもなく厨房も比較的ゆったりした時間のなかで仕込みをしながらレストラン営業をします。

今朝はブルターニュ産のオマール海老が100匹届いています。
このオマール海老は世界一といわれる美味しさ。
色はブルーで身はしっかりした筋肉質な感じ。噛めば噛むほど味が出る肉のような海老です。
オマールブルトン、又はオマールブルーと呼ばれています。

目の前にこのオマールブルトンが100匹生きて動いています。
まずは寸胴に水をはり、野菜のくずとレモン、タイム、ローリエ、岩塩をいれ沸かします。
沸いたところへオマール海老を生きたまま放り込んで3分ほど茹で冷水に落として冷やしてから殻をむきます。
スーパーに売っているエビフライ用の海老のように素手で簡単に向けるような硬さではありません。手には軍手をはめて、腹の部分の薄い殻をハサミで切り取り軽く横から押しつぶして殻をむきます。はさみの部分は大きな包丁のミネの部分を使って叩き割りながら殻をむきます。
このたたく加減がちょっと難しいのです。あまり強すぎると身がつぶれてしまい、弱すぎると殻は割れません。

そんな風にしてオマール海老と格闘をして約2時間、つやのあるプリンとした身だけを取り出します。

さて、次は殻からだしをとります。
殻を細かく叩き潰して、オーブンでからからになるまでしっかり焼き、香味野菜とブーケガルニを一緒に鍋にいれてコトコトと2時間程度火にかけ裏ごします。
この裏ごすときも殻をよーくつぶして最後の旨味まで一滴残らず絞りだすのです。

再び火にかけ軽く煮詰めながらアクを丁寧にとっていきます。
さらに細かい目のシノワで裏ごしします。
これでオマール海老のだしが完成。

さて次はこのだしからソースを...


という感じでオマール海老の仕込が進んでいきます。

僕を含めた3人のオマール海老チームはランチタイム、ほとんどオマール海老との格闘で終わりました。

このレストランのスペシャリテはオマール海老の料理です。
ディナータイムにはこのオマール海老がお皿の上で美味しくなって登場します。
僕はそれを楽しみに休憩時間をすごしました。


つづく


*この記事は、僕の修行時代のことを書いています。
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by le-tomo | 2007-07-11 14:20 | 僕の料理人の道 61~70章
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エルブランシュ(麻布十番)のオーナーシェフ


by tomohi
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