料理人の休日

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~第65章  オーベルジュ・グランメゾン~  <僕の料理人の道>

サンブリユーの駅で待ち合わせをしました。
約束どおり迎えが来たときはほっとしました。また、この話は無かったことになんてのはごめんですからね。

サンブリユー駅から車で30分ほど走るとミュール・ド・ブルターニュ村につきます。
ブルターニュの建物は石を積み重ねて出来ています。プロヴァンスやアルザスのようなカラフルな建物はなく、落ち着いた感じの石の色一色です。

その中に緑色のテントのあるレストラン「オーベルジュ・グランメゾン」があります。

レストランに着くとちょうどランチが終わって休憩に入るところでした。
ジャック・ギヨー氏がコックコートで出迎えてくれ、まず最初に受付にいるマダムを紹介してくれました。マダムはとても明るく気さくな感じでした。

厨房では15人くらいのコックが働いていて若い子が目立ちました。
そして、デシャップ(料理を盛り付ける台)には2~3才の男の子の写真が。
ギヨーシェフは誇らしげにその写真の孫の話と娘の話もしてくれました。
彼はとても家族を大切にしているのだなとすぐに感じました。

一通りみんなとの挨拶を終え、僕が寝泊りするアパートへ案内されました。
レストランの目と鼻の先にある2DKのアパートにパティシエのディディエとシェアすることになりました。彼は僕の一つ年上。フランスのパティシエコンクールで何回も賞をとっている腕のいいパティシエです。

ディナーから早速仕事開始です。

とりあえずオードブルセクションに入りました。
まったくメニューもわからずに見よう見真似で、初日はついていくのにやっとです。
でも、最初のころよりはフランス語もわかるようになっていたので何とかなりました。
この日、50席ほどのレストランは満席でした。

仕事が終わるのは12時過ぎです。
帰ったらとりあえず荷物を広げました。
すると隣の部屋からルームメイトのディディエがビールをもってきました。
2人で1時間ほど話をしてその日は眠りにつきました。

みんな、なんだかとても優しくて暖かい感じがしました。
これからしばらくここでお世話になることにすっかり安心して、よく眠れたのか翌朝、すがすがしい朝を迎えることが出来ました。

朝9時ちょっと前にレストランに行くと、すでにディディエが厨房にいました。

「ボンジュール、ディディエ」

僕から挨拶をすると彼は仕事の手を止めてコーヒーをいれてくれました。
そして、パン・オ・ショコラを一つくれました。

そうこうしているうちに一人、また一人と出勤してきて静かだった厨房はすぐににぎやかになりました。

さて、2日目の始まりです。
今日はランチの準備からはじめます。

つづき


*この記事は、僕の修行時代のことを書いています。
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by le-tomo | 2007-07-10 13:35 | 僕の料理人の道 61~70章
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エルブランシュ(麻布十番)のオーナーシェフ


by tomohi
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