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料理人の休日

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~第31章 賄いはトリュフオムレツ~  <僕の料理人の道>

朝、厨房に入ると2番手らしきコックが僕に話しかけてきました。彼はみんなに僕を紹介すると今日からひとまずパティスリー(デザート部門)に2週間入るように言いました。

“パティスリーに2週間?まずはパティシエかぁ。デザートも大事だよな。”
デザートを作るのは嫌いではなかったので喜んでパティスリーに行きました。まぁ、修行中の身で好きとか嫌いなんて言える立場じゃないんですが。

早速、パティスリーに行き指示に従い仕事を始めました。パティシエは3人いて僕が入ったので4人になりました。この規模の割にはパティシエが多いほうです。4人もいて(僕はこの時はまだ戦力外でしょうが)無茶苦茶忙しいのです。仕事が終わりデザートメニューを見せてもらいびっくり!
デザートが20種類以上あって、その他、アイス・シャーベット類が10種類以上あるのです。

“これじゃあ、忙しいはずだよな。”

おかげで目一杯デザートの勉強をさせてもらいました。

2週間後、次はポワソニエ(魚料理)のセクションに移りました。でも、このセクションは短く1週間程度でロティスリー(肉料理)のセクションに移ったのです。この時期はジビエ(狩猟野鳥獣)の盛んな季節でしたので毎日、いろんなジビエが入ってきました。そして毎日、野生の茸も10種類以上ありました。

特に茸料理はシェフのスペシャリテで野生の茸を全部種類ごと別々に火を入れるといった手の込みようでした。簡単に見える茸のソテーも実は全部別々に火入れをしているのです。しかも、野生の茸を自分たちで山へ採りに行くのです。茸を採りに行く日は朝5時起きでした。秋も深くなってきた山の中は震えるくらい寒く、霧深かったことを覚えています。

この時期、もうひとつの魅力的な食材と言えばトリュフ。もちろん、ここにもたくさんの黒トリュフが届きます。みんな早速、トリュフと卵を一緒に容器にいれ、トリュフの香りが卵に移った頃にオムレツを作りまかないでこの高貴な香りを楽しみました。

もちろん、トリュフは入っていませんでした...。


つづく


*この記事は、僕が修行していた時代のことを書いています。
by le-tomo | 2006-04-17 00:45 | 僕の料理人の道 31~40章
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エルブランシュ(麻布十番)のオーナーシェフ


by tomohi
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