同窓会。二回目の成人式。
年末年始お休みをいただいて、
今年は故郷の福井県に帰省しました。
帰省した理由のひとつに、中学校の同窓会があったのです。
実に25年ぶり。
担任の先生が母校の校長先生になっていたことには驚きました。
僕は転校生で、中学2年生のときに福井市内の進明中学校から、
現在実家のある丸岡町という町の丸岡中学校に転校してきました。
車で30分くらいの、近場への転校ですが。
それでも、当時はまったく知らない土地へ引越し、
誰も友達のいない学校への転校に不安でいっぱいでした。
転校初日のことは、今でも鮮明に覚えています。
僕に与えられたのは1組というクラス。
牧野先生が担任でした。
当時11クラスあったうちの1組でした。
各階に3,4クラスづつあったので、1組は1階にありました。
僕に与えられた席は1番後ろ。
隣は背の小さな女の子でした。
初日だったので教科書を持っていなかった僕に、
隣の女の子が優しく教科書を見せてくれたのを覚えています。
仕方なく...だったのかも知れませんが。
机と机との間に彼女の教科書をおいて、
彼女が授業の進行に合わせてページをめくってくれました。
僕は、ただただ横目で教科書を見てるだけ。
各授業の間にある休憩時間の10分間。
この時間が僕には辛かった。
転校生が珍しいのか、他のクラスの子達も、
教室の外から、窓越しに見に来て、
どんな奴が来たのかと興味津々の様子。
ほとんど見世物のようでした。
そんな中、ひとりの背の高い女の子が、
話しかけてくれたのを覚えています。
僕が転校した、この日が彼女の誕生日だったという理由で。
そして、弁当の時間。
友達のいない僕には最大のピンチ。
この時間をどうやって乗り切ればいいのか見当もつかず、
ただただ、この時間が来るのを恐れていましたが、
無常にも、この時間はやってきました。
なす術のない僕は、どうしていいか分らず、微動だにせず椅子に座ったまま。
その時、「おい、小川!一緒に弁当食べるぞ!」
声をかけてくれたのは、なんと担任の牧野先生。
助かったけど、あんなに目立つ教壇の前で食べなくても...。
先生と向き合って、一緒にお弁当食べたあの時間は、
かっこ悪いけど、安心したなあ。
気を使って先生がいろいろ話をしてくれたのを覚えてます。
そして放課後。
一日が終わって、少しは馴染んだのか、
クラスメイトの男子が少しづつ話しかけてきました。
帰る方向が一緒だからといって、体の大きな男の子と一緒に自転車で帰りました。
彼も優しく、家の近くまで遠回りして送ってくれました。
こうやって、無事転校初日という難関を乗り越えられました。
丸岡中学校のみんなは、本当にみんな優しかった。
あれから25年。
長い月日を経て、みんな大人になりました。
二回目の成人式、というテーマでの同窓会。
社会に出て、みんないろいろあっただろうけど、
この日は、あの青春時代にもどって楽しくお酒を飲みました。
幹事のみんな、ありがとうございました。