オーミラドーOB会
それは、箱根にある“オーベルジュ・オー・ミラドー”でした。
勝又登シェフが26年前に作った、日本最初のオーベルジュ。
エントランスのドアを開けると、
右側に美しく優雅な螺旋階段があり、
左側にある、金のドアノブを回すと広がる、
美食と癒しの空間。
その奥にある蹴りドアの向こうには、
戦場ともいえる厨房があり、
そこには、僕らの修行の場がありました。
僕たちはみんな、勝又シェフのことを敬意を込めて、
「ムッシュ」と呼び、神様のような存在でした。
時は経ち、あれから20年。
7月11日、オーミラドーで働いた歴代のスタッフ、OBが集まって、
ムッシュを囲む会が開催されました。
場所は青山のレストラン。
そうそうたる先輩方々から、今をときめく若手の後輩まで、
熱く心を燃やす有志たちが、
それぞれの“あの時”を思い出し、
それぞれの“これから”に希望を感じました。
昔と変わらず、エネルギッシュなムッシュとお会いして、
つらい思い出がほとんどですが、
その厳しさが、今の僕を支えているのは事実。
厳しさこそ、エネルギー。
“やるしかない”