料理人の休日

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~第12章 フランスへ行きたい~  <僕の料理人の道>

時が経ち、オー・ミラドーのスー・シェフ稲葉さんの紹介で京都のレストランで働くことになりました。紹介されたレストランは、今もうはなくなってしまったんですが麩屋町六角通りにあった“ラ・ヌーヴェル・フォンテーヌ”というレストラン。稲葉さんがフランス修行時代、アルケストラート(アランサンドラス氏がシェフを勤めていた今は無き3つ星レストランの名店)で一緒に働いていた友人がオーナーシェフのレストラン。

14席しかない小さなレストランですがセンスのいい素晴らしいレストランでした。僕が行ったときにはシェフとマダム、そしてサービススタッフが1人だけ。14席しかないので当然といえば当然なのですが。

オー・ミラドーは総勢25名のスタッフがいて分業制でしたがここは、サービスはマダムとスタッフの2人、調理は僕とシェフの2人。シェフの横についてアシスタントすることになるのでオードヴルからデザートまで全てに携わることになります。最初は戸惑いましたがここではシェフの仕事を間近で見ることができ、料理の流れを把握することが出来ました。

それにしても“ラ・ヌーヴェル・フォンテーヌ”のシェフの仕事振りはすごかった。なんせ10年近くもフランスで修行したつわもの。料理をしている時は誰も近寄れないような雰囲気です。もちろん僕は近寄らないわけにはいきませんけど。

ある日、フランス人のお客様が一人で食事に来られてシェフの料理を食べて泣いたことがありました。サービスのスタッフが心配して声をかけると彼は

「美味しい、感動した。」 …と。

京都のレストランで働いているうちにシェフを見ていて僕はフランスへ行きたいと強く思うようになりました。

シェフの話を聞き、彼の仕事振りを見て。そして人を感動させる料理を感じて。

僕は行くことに決めました。本場、フランスへ…。


つづく


*この記事は、僕が修行していた時代のことを書いています。
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by le-tomo | 2005-08-15 00:43 | 僕の料理人の道 11~20章
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エルブランシュ(麻布十番)のオーナーシェフ


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